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目の養生ライフ~東洋医学から見る目に効く食材~

前回のコラムでは、目に効くとされる栄養素や食材を西洋医学の視点から紹介しました。今回のコラムでは、東洋医学の視点から目に効く食材を紹介します。
 
 

目のトラブルに効く食材

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目のトラブルといってもたくさんありますが、最近では「ドライアイ」「視力低下」に悩む人が多くなっています。東洋医学の考え方では、目の不調は「肝」からくるといわれています。今回は、この「肝」に効く食材を5つ紹介します。
 
 
クコの実
【性味帰経】甘/平 肝・腎・肺  
【効能】明目・滋補肝腎・潤肺
 
最近では「ゴジベリー」と呼ばれ、スーパーフードとして知られるようになりました。「明目」とはかすみ目や視力低下に効くということです。「肝心要」という言葉があるように、五臓の中でも大切な肝・腎を養う働きがあります。ドライアイは「肝血」不足も関わるので、肝を補い、しっかり働くようにしてくれるクコの実は間食として10粒ほど食べることをお勧めします。お茶に入れて飲んだり、ヨーグルトに入れて食べるのもよいでしょう。
 
 
棗(なつめ)
【性味帰経】甘/平 心・脾・胃  
【効能】補中益気・養血安神・調和薬性
 
棗は「養血安神」という血を養う効能を持ち、不足した肝血を補ってくれます。また、疲れて寝つきが悪い場合も「安神」作用により寝つきを良くしてくれます。睡眠中に身体は修復しますが、睡眠不足だと十分回復しないまま次の日が始まってしまいます。肝はストレスや疲労に弱いため、疲れをためない身体づくりが大切です。1日2~3粒食べるとよいでしょう。
 
 
菊花
【性味帰経】辛・甘・苦/微寒 肝・肺  
【効能】疏風清熱・解毒・明目
 
あまり馴染みがないと思いますが、菊の花を乾燥したものです。これも「明目」の作用があり、お湯で抽出して「菊花茶」として飲みます。この中に、棗やクコの実を入れると甘みがあり飲みやすくなり、最後に実を食べることができます。菊花は身体を冷ます効果があり、イライラしている時や落ち着きたいときに飲むとよいでしょう。
 
 
セロリ
【性味帰経】甘・辛・微苦/涼 肝・胃・肺 
【効能】平肝・清熱・活血・利水・止血・解毒
 
苦手な人も多いセロリですが、顔が赤くなってしまうようなイライラタイプの人にお勧めです。「活血」の作用があり血流を良くし、動脈硬化や高血圧の方によいでしょう。冷え体質の人は、スープや炒め物にして食べるようにしましょう。
 
 
牡蠣
【性味帰経】甘・鹹/平 心・肝・腎  
【効能】滋陰・補血・安神・補虚損
 
牡蠣は「海のミルク」といわれるほど栄養価に富み、全ての効能が肝によく、今の時期是非食べてほしい食材の一つです。「補虚損」の作用があるので、肝だけではなく、臓腑・気血・陰陽の損傷を補強して回復してくれます
 
 

肝を労わる生活

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肝はストレスや疲労に弱い臓器です。のびのびとしたリラックスできる時間を日常的にとるようにしましょう。休憩中に外の景色を見れば、目を休めることもできます。肝の不調は消化器官に影響が出やすく食欲不振になり、栄養不足で疲労回復不足や目の不調にも繋がってしまいます
 
 
ここでは少ししか紹介できませんでしたが、3回のコラムで原因から食品まで興味を持っていただけたでしょうか?
目の疲れや視力低下は、スマホやパソコンが普及した今、避けては通ることのできない問題です。施術をしてよくなっても、今までと同じ生活をしていたら、また悪化してしまいます。食生活・生活習慣を見直していくことが大切です。
 
 
担当管理栄養士:Tomoyo
 
 
 
参考文献
日本中医食養学会「現代の食卓に生かす食物性味表」(株)燎原書店(2014.1.1)
譚興貴「中医薬膳学」中国中医薬出版社(2003.6)
 
 
 
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