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管理栄養士が伝える!口腔内の環境と健康の関係

「健康になりたい」と思う人はたくさんいます。健康になるために、食事を変えたり運動をしたりと生活習慣を変えることはよくあります。しかし、お口の健康について考えたことはありますか?
 
食事から体内へ栄養素を取り入れるためには、口の健康が欠かせません。そして、最近では口腔内細菌と心筋梗塞や糖尿病などが関係していることがわかってきました。今も今後も美味しく食事を摂れるようにも、今回は口の健康についてお話したいと思います。
 
 

歯の本数と生活

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日本では数年前から、「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という「8020運動」という標語があります。親知らずを除く28本の歯の内、20本以上自分の歯を保つことができれば、大体のものを噛み砕いて美味しく食べることができ、さらにQOL(生活の質)を保つことができます。また、歯の存在数が多いと寿命も長くなるという研究もあります。
 
口や歯は食事を食べるために必要ですが、他にも言葉を話すコミュニケーションをとる表情を表す唾液を分泌する脳を活性化させるなど様々な働きがあります。
ケガや骨折をしてもある程度の期間が経てば修復されますが、歯は1度抜けたら生え変わらず、溶けても修復されることはありません。そのため、自分の歯は自分で守っていかないといけないのです。
 
 

歯を失う原因

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歯を失う2大原因は「虫歯」と「歯周病」です。
 
現在40歳以上の日本人の4割が歯周病であり、50~60歳代で歯が抜けていきます。たばこやストレス、過労などで免疫力が低下しやすい環境である現代は歯周病が進行しやすい環境でもあります。
歯が抜けると食べられるものが制限され、「食べたいもの」から「食べられるもの」を選択し、食べられるものの制限を受け、低栄養に繋がり、さらに認知症や持病の悪化などに繋がります。いつまでも「食べたいもの」を選択して生きていきたいですよね?
 

口腔内細菌について

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最近では腸内細菌がキーワードとなっていますが、口の中にも腸内と同じように口腔内細菌というものが存在しています。口腔内細菌というと、口の中でだけ悪さをすると思いがちですが、実は違うことがわかってきました。
 
口腔内細菌は、増殖すると血管を通じて全身に広がっていきます。糖尿病や動脈硬化などのあらゆる疾患の発症や悪化に影響を与えているのです。この口腔内細菌は、毎日の歯磨きで増殖を防ぐことができます。
 
食後に歯を磨いていますか?1つ1つの歯を丁寧に磨いていますか?
最近の歯磨き粉は香りも強く、少し磨いただけでも達成感が得られてしまいます。
今ある歯は2度と新しいものにはかえられません。だからこそ、毎日の歯磨きをしっかりして、定期的な検診を受けましょう。
 
担当管理栄養士:TOMOYO
 
 
<参考文献>                              
波多野尚樹「口の中をみれば寿命がわかる」小学館(2015)
 
 
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