朝ごはんを見直そう！
もう11月、だいぶ気温が低くなり、朝に布団から出るのも一苦労な季節になりました。
●朝に時間がなくてご飯が食べられない
●昨日の夜食べすぎて、朝ごはんが食べられない
という方、いらっしゃいませんか？
今回は「朝ご飯」の大切さをお伝えします。
朝ご飯を食べるメリット
朝ご飯を食べるメリットは4個あります。
●1日を始めるエネルギー源の補給
朝ご飯は英語で「Breakfast」といいます。
「Break」とは「打ち切る」、
「Fast」とは、「断食」を意味し、
「断食を打ち切る」というのが語源です。
夕ご飯を食べてから朝ご飯までの時間、
寝ているだけでもエネルギーを使うため、
1日のスタートするための
エネルギーを補充する必要があります。
また、朝ご飯を抜くとエネルギー不足で血糖値が上がらず、
集中力の低下など、午前中の作業効率の低下に繋がりやすくなります。
実際に、朝ご飯の欠食と集中力の低下に関係があるという研究は多くあります。
食事をすると、脳を活性化させ、身体は食べ物を取り入れる準備をするため
全身に栄養と酸素を送り届けることができ脳も身体も目覚めることができます。
●体温を上昇させ、身体の機能を目覚めさせる
食事をすると、食べたものを消化吸収するとき
エネルギー（食事誘導性熱量）が発生するために体温が上昇します。
体温は寝ているとき低くなっているため、朝ご飯を食べることで体温を回復します。
朝ご飯を食べないと、体温が上がらずに身体機能が活性化しないため、
午前中をパワフルに行動できなくしてしまいます。
●肥満の防止
朝ご飯を食べないと、身体はエネルギー不足のために、
入ってきた食べ物をいつもより多く吸収しようとします。
また、欠食が続くと次にいつ食べ物を食べれるかわからないために
省エネ体質に体は切り替わり、貯め込みやすい体質になってしまいます。
また、昼ご飯をいつもより多く食べてしまう原因にもなります。
●便秘解消
朝ご飯を食べると、腸の蠕動運動が促されて便を押し出す力が働きます。
朝（4時～正午）は「排泄の時間」ともいわれ、
腸の蠕動運動が活発で排泄をする力が一番高い時間帯です。
このタイミングで朝食を食べると腸に刺激が送られると、排便が促されます。
また、ダイエットなどで食事量が減ったことが便秘になることも多いので、
朝食をしっかりとることで量を増やすことができ、便秘解消に繋がりるのです。
このように、朝ごはんは非常に大切なことがおわかりでしょう。
また、最近は「時間栄養学」という考え方があります。
時間栄養学から考える朝食のタイミング
栄養学の中に、「時間栄養学」というものがあります。
私たちの脳は、1日約25時間を周期とする「概日リズム（サーカディアンリズム）」に沿って活動しています。
しかし、実際1日は24時間なので、そのズレを時計遺伝子という遺伝子が調整します。
時間栄養学とは、
いつ何を食べたらいいのかを私たち人間の生態リズムに合わせ考えられたものです。
その時計遺伝子には、「中枢時計遺伝子」と「抹消時計遺伝子」があります。
「中枢時計遺伝子」は、身体全体を指揮する遺伝子で、
太陽光に当たると25時間周期の概日リズムを24時間にリセットします。
「抹消時計遺伝子」は、体内の臓器や細胞の体内時計に関わり、
それは朝食を食べることでリセットされます。
このことから、朝起きたら朝日を浴びること、
そして朝食をとることで2つの時計遺伝子を調節できることがわかります。
では、抹消遺伝子をリセットするための朝ご飯はいつ食べたらいいのでしょうか？
体内時計を早く調節するためにも、
起床してから1～2時間の間に朝ご飯を食べるように心がけましょう。
また、朝の6時から18時は脂肪の合成を促進する時計遺伝子が低下しているため
この時間帯に食べたものは脂肪として蓄えづらいといわれています。
オススメの朝食メニュー
おにぎりだけやシリアルだけという
炭水化物に偏った食事になることが
多くなっていませんか。
抹消時計遺伝子をリセットするためにも、
身体の体温を高めるためにも
主食を炭水化物（お米やパン）、
主菜にタンパク質（肉や魚、乳製品、豆類）、
そしてビタミンやミネラルを含む副菜・汁物を一緒に摂ることがオススメです。
朝から主食、主菜、副菜をそろえるのは大変ですよね。
そこで弊社でオススメしているのが「雑穀」です。
雑穀には精白米には含まれていないビタミン・ミネラルが豊富なため、
いつものご飯に雑穀を入れるだけで栄養価が高まります。
これから忘年会や新年会のシーズンになり、食生活が乱れやすくなります。
まずは朝ご飯をしっかりと食べ、1日のリズムを整えませんか？
担当：Tomoyo
≪参考文献≫
・香川靖雄「時間遺伝子ダイエット」株式会社 集英社（2012.11.30）
・東京大学大学院理学系研究科・理学部 生物化学専攻 教授 深田古考「朝の光と朝ごはん」
https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/event/public-lecture16/pdf/fukada.pdf
・広島国際大学心理科学部 田中秀樹・田村典久「朝食と光が午前中の集中力,眠気,夜型化軽減に与える効果」
≪Tomoyo担当記事≫
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