オイルブーム!少しのコツで「あぶら」を味方にするヒント/最新情報

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オイルブーム!少しのコツで「あぶら」を味方にするヒント

健康や美容に様々な「あぶら」が注目されています。しかし、大さじ(カレースプーン)1杯で108kcalと高カロリー食品であり、とり過ぎると体重増加や身体に悪影響を及ぼす可能性もあります。効果的に「あぶら」を活用するには、どのような点に気をつけると良いのでしょうか。
 

まずは「あぶら」の種類を知ろう!

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食用の油(脂質)は常温で液体のもの固体のものがあり、脂質に含まれている脂肪酸の種類により体内での働きが異なります
 
ステアリン酸・パルミチン酸・ラウリン酸(飽和脂肪酸)
体脂肪になりやすく、中性脂肪やコレステロールの増加に関係します。とり過ぎると疲労を感じやすくなることもあります。
 ?含まれるもの・・牛脂や豚脂(ラード)、バターなど動物性脂肪
 
 
オメガ9系脂肪酸・オメガ6系脂肪酸・オメガ3系脂肪酸(不飽和脂肪酸)
・オメガ9系脂肪酸:オレイン酸
コレステロールを下げる働きや皮膚を保湿して乾燥を防ぐ効果があります。
 ?含まれるもの・・オリーブオイル、マカダミアナッツ、アーモンドなど。
 
 
・オメガ6系脂肪酸:リノール酸、アラキドン酸
オレイン酸同様、コレステロールや血圧を下げる働きがあります。リノール酸は肌の保質効果や子どもの発育にも関係します。しかし、どちらの脂肪酸も過剰摂取はアレルギー症状を引き起こす場合があり注意が必要です。
 ?含まれるもの・・リノール酸はごま油、大豆油、グレープシードオイルなど。アラキドン酸は貝類、レバーなどの魚や肉類に。
 
 
・オメガ3系脂肪酸:DHA、EPAなど
DHAは脳の活性化や、うつ症状や認知症予防の効果が、EPAは中性脂肪を下げる、血液をサラサラにする働きがあります。
 ?含まれるもの・・特に青魚やまぐろ。また、えごま油やアマニ油は体内でDHAやEPAに変換され、同様の効果が期待できる。
 
 

食事に取り入れる際はプラスよりチェンジを!3つのヒント

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1.炒め物やソテーにはオリーブオイル、サラダにかけるならえごま油やアマニ油を
オリーブオイルは加熱に強い油と言われています。普段、炒め物やソテーでサラダ油を使っている方はオリーブオイルに変えるのも一つです。一方、エゴマ油やアマニ油は熱に弱いため加熱料理には不向きです。そのため、取り入れる際にはサラダのドレッシング代わりわりといった使い方がお勧めです。
 
 
2.肉料理よりも魚料理を食べる機会を増やす
特に外食やコンビニ・ファストフードを利用される機会が多い方は、意識して魚料理を食べる機会を持ちましょう。魚料理は手がかかると思われる方もいますが、焼き魚やお刺身など、すぐに食べられる料理でかまいません。魚の種類では、ぶり、サンマ、さば、いわし、マグロなどを中心に選ぶと良いでしょう。
 
 
3.食品に隠れている「あぶら」に注意!
肉の加工食品、お惣菜、菓子類などの食品には、原材料として油が多く使われています。例えば、ショートケーキの場合、動物性脂肪であるバターや生クリームなどです。これらは飽和脂肪酸が多く含まれています。身体に良いと考えて油を取り入れる前に、普段の食事や間食で減らすべき油がないか振り返り、調整することも必要ではないでしょうか。
 
 
これまで述べたように、油の種類により健康や美容面の効果は異なり、過剰摂取による弊害もあります。単に「流行っているから」の理由ですぐに取り入れるのではなく、体重、体脂肪率、体調、健康診断結果などを参考に自分自身にとって本当に必要か見極めることも大切なポイントですね。
 
担当管理栄養士:佐々木裕子
 
 
参考文献
・守口徹「カラダが変わる!油のルール」朝日新聞出版(2016)
・落合敏「新しい実践栄養学」主婦の友社(2014)
 
 
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