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管理栄養士がすすめる!毎日摂りたいのは「味噌汁」

みなさんは味噌汁をどのくらいの頻度で飲んでいますか?
 
誰もが知っている日本のソウルフード「味噌」は栄養満点。味噌汁にして毎日食べることで、美肌や腸内環境改善の他、精神安定やうつ病の改善、最近では胃がんや乳がんの予防にもなるとも言われています。
 

味噌について

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味噌の種類

蒸した大豆に麹と塩を加えて発酵、熟成させたものが味噌。原料ごとに分けると、大豆に米麹を加えた米みそ、大豆に麦麹を加えた麦みそ、大豆に種麹と大麦を煎って粉末にしたものを加えた豆みそがあります。米みそは日本で最も消費量が多く、信州味噌、仙台味噌、西京味噌等があります。豆みそは半年から3年と長期熟成で色が濃い八丁味噌に代表されます。麦みそは九州地方に多く、別名では田舎みそとも言われています。
 

味噌の栄養とその効能

発酵食品である味噌の特徴は、大豆のたんぱく質やイソフラボンが体に吸収されやすくなり、アミノ酸やビタミン量が増加していること。また体内で合成することができないか合成されてもその速度がとても遅いために必ず食事から摂取する必要があり、ヒトの生命維持に不可欠な必須アミノ酸9種類が全て含まれています
 
アミノ酸はたんぱく質を構成している一番小さい単位ですが、結合してたんぱく質をつくるだけでなくそれぞれ独自の働きをもっています。味噌のうま味成分でもあるグルタミン酸は、神経伝達物質の材料となって精神安定やうつ症状の改善などに力を発揮します。  
 
他の栄養素では、抗酸化作用を持つイソフラボンやビタミンEが含まれていることから美肌や腸内環境の改善にも期待ができます。また最近の研究では、味噌には遺伝子変異を抑制する力があることがわかっており、胃がんや乳がんの予防になると言われています。
 

味噌の上手な摂り方

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具だくさんの味噌汁のススメ

具だくさんの味噌汁にすることで1品でおかずにもなりますし、色々な食材から出る旨味や栄養素を摂ることができます
肉、魚介、卵、ベーコン、豆腐、油揚げ等からはたんぱく質や脂質が摂れますし旨味やコクも出ます。野菜、きのこ類、海藻からは、旨味はもちろん、ビタミン・ミネラル・食物繊維を摂ることができます。具材は旬のものを選べると季節を感じられ、栄養価も高く効率的ですね。
 
毎日でも飽きない様に味噌を変えてみたり、何種類かブレンドして風味の違いを味わってみるのもおすすめです。
 

時間が無い時は「みそ玉」

忙しい朝や疲れて帰宅した夜に、手間をかけずに味噌汁が飲める方法が「みそ玉」です。
ねぎやしょうが、ごま、乾燥わかめ、かつお節などのお湯を注ぐだけで食べられる素材をみそと一緒にラップに包んで、冷蔵または冷凍保存しておくと便利です。お湯があれば外出先でも温かい味噌汁が頂けますね。
 

味噌にこだわってみる

味噌そのものの自然の風味を楽しめる、添加物が少ない味噌を選んでみるのもおすすめです。
見分け方は、商品パッケージの裏面の原材料の記載欄に「保存料」「調味料」等の記載があるかどうかを確認してみてください。現在施行されている食品表示法では、食品と食品添加物を明確に分けて表示することが義務付けられている為(添加物に関しては2020年3月31日まで経過措置期間)、表や「/(スラッシュ)」等の記号で分けられているものが多くなってきています。
 
 
担当管理栄養士:外山裕子
 
 
参考文献
五明紀春「女子栄養大学の誰も教えてくれない発酵食のすべて」エクスナレッジ(2018)
津田謹輔・伏木亨・本田桂子「食品学総論 食品の成分と機能」中山書店(2018)
土井善晴「一汁一菜でよいという提案」グラフィック社(2016)
辻野将之「からだと心を整える食養生」技術評論社(2015)
浜内千波「朝に効くスープ夜に効くスープ」日本文芸社(2011)
 
 
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