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寒暖差に負けない!季節に合わせた栄養の摂り方

季節の変わり目は寒暖差が激しく、体調を崩す方も多くいらっしゃいますね。寒暖差は身体にとっては立派なストレスです。身体はそのストレスに対抗するため、エネルギーはもちろん、ビタミン、ミネラルといった身体の機能を整える栄養素を必要とします。
 
旬の食べ物には、その時期にぴったりの栄養素が含まれています。季節に合わせた旬の食べ物をしっかり摂って寒暖差に負けない身体を手に入れましょう。
 
 

寒暖差は立派な「ストレス」

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ストレスの種類

ストレスには大きく分けて3つの種類があります。
 
一つ目は、温度、気圧、放射能、ケガや火傷、有害化学物質など「物理・科学的要因」。二つ目は、細菌・ウイルスなどの感染、空腹、過激な運動、過重労働、睡眠不足などの「生物学的要因」。三つめは、不安、緊張、恐怖、怒り、悲しみ、職場や家庭での人間関係・トラブル、自然災害、戦争といった「心理・社会的要因」
 
これらは生体の恒常性(ホメオスタシス)を乱す要因という概念でとらえられています。季節の変わり目の寒暖差は「物理・科学的要因」に分類されます。
 
 

ホメオスタシスとは

外部環境の変化に応答して、体温、体液のpHやイオン濃度などを一定に維持する現象をホメオスタシスと言います。
 
気温の変化があっても、体温はいつも一定ですよね。暑い時には汗をかいたり血管を広げて熱を発散し、寒い時にはふるえて熱を作ったりしています。この時体内では、内分泌系(ホルモン)、自律神経系(交感神経、副交感神経)、体性神経系(骨格筋)による様々な調節機能が働いています。この調節機能を高めるためにビタミンやミネラルなどを十分考慮したバランスのとれた食事が必要になります。
 
 

立夏を過ぎたら「小満(しょうまん)」の時期

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立春、夏至、秋分といった言葉は、1年を24等分した季節の名前です。立夏を過ぎた今、5月21日頃から6月5日頃は「小満(しょうまん)」と呼ばれる季節になります。
 
この時期は、蚕が目覚めて桑の葉を食み始めたり、力強い葉が印象的な紅花が咲き始めたりと、生命の輝きに満ち溢れる時期で、小満とはその様な力が満ちてくる頃を意味します。この時期に旬を迎える食べ物は「そらまめ」。さやが空に向かって直立するように伸びるから「空豆」と呼ばれる様になりました。小満の季節にぴったりですね。
 

そらまめの栄養成分

未熟な豆を食用にするいんげん豆の一種ですが、成熟するほどたんぱく質や糖質、ミネラルなどの含有量が増えます。未熟な豆では、たんぱく質、糖質のほか、カリウム、リン、鉄などのミネラル、ビタミンB群・Cもバランスよく含んでいます。未熟な豆は皮ごと一緒に食べられます。完熟したものでは、ビタミンB1、B2、B6などがより多く含まれます。ビタミンB1は糖質の代謝には欠かせないビタミンです。また、タンパク質やビタミンCはストレスがある時に特に必要な栄養素です。
 
 
そらまめは出回る時期はとても短くわずか半月ほど。鮮度が落ちるのが早いので、手に入れたらすぐに調理しましょう。外食メニューで手軽に頂くのも良いですね。今の時期にぴったりの栄養素がバランス良く含まれる旬の食材「そらまめ」を食事に摂り入れて、まだ肌寒い日も残る「小満」の季節を上手に乗り越えましょう。
 
担当管理栄養士:yuko
 
 
参考文献
・渡邊令子、伊藤節子、瀧本秀美「応用栄養学」改訂第5版 南江堂(2015)
・吉田企世子「旬の野菜の栄養辞典」株式会社エクスナレッジ(2016)
・坂木利隆「日本の伝統野菜」岩崎書店(2015)
・木村正典「二十四節気の暮らしを味わう日本の伝統野菜」株式会社G.B(2014)
 
 
Yuko執筆コラム
 
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