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あなたの検査値はどうですか?検査値で見る生活習慣改善法②

前回は生活習慣病における、脂質代謝の検査値についてお話しました。体重の減少と脂質代謝の検査値も大きくリンクしてきます。運動や食事、睡眠、生活環境など、自分が取り組めそうなところから少しずつ行動していくと、体の改善が表れやすくなります。
 
今回は夏のお酒のシーズンに向けて知っておきたい、肝機能の検査についてお話していきます。ただの飲み過ぎ、食べ過ぎだからで済ますのではなく、その根本を知ることがこのシリーズの目的の一つでもあります。
 
*生活習慣病以外の病気や薬の影響でも検査値には影響が出てくることがあります。
 

肝臓の検査項目が悪いとどうなるか?

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肝臓の検査項目の数値が高いと、まず、肝臓機能障害が疑われます。肝機能が悪くなってくると、脂質異常症、アルコール性肝障害、脂肪肝、肝硬変、肝がん、胆石などのリスクが高くなります。肝臓は沈黙の臓器と言われ、知らない間に悲鳴をあげているということもあるかもしれません。
 
定期的な検査でご自身の数値を確認してください。また、ほかの検査値との見方でも、肝機能以外の疾患が見つかることもあります。
 
 

AST:従来のGOT 基準値10~40IU/l

たんぱく質を分解してアミノ酸をつくる酵素であるASTは、実は肝臓・筋肉・心臓・赤血球に多く存在し、これらの臓器の細胞障害によって上昇します。単に、肝臓が悪いから上がるという事ではありません。他の疾患の要素も関わりやすいものでもあるので、単独で上がっている場合は他の検査値との関連が必要となってきます。一番関連性があるのは次にお話するALTの検査値です。そちらと合わせて見ていきます。
 
 

ALT:従来のGPT 基準値 6~40IU/l

ALTの酵素は主に肝臓に存在します。この数値が高いと、肝機能の低下を疑うといいかもしれません。長期飲酒、夕食の過食によってもALTは上昇します。お酒を多く飲む方はASTよりもALTの方が上がる傾向にあります。お酒が強い方は、毎日たくさん飲んでいるにも関わらず、基準値の40IU/l以下で納まっている方も多くいます。しかし、基準値以下の30IU/l台だからといって安心というわけではありません。お酒を飲んでいない人は大体AST・ALTとも10IU/l台で納まってくる事が多いです。もしお酒ではないのであれば、夕食の過食、食べてすぐ寝てしまうなどがあげられます。
 

γ-GTP 基準値:40IU/l以下

γ-GTPは主に肝臓でつくられる酵素で、肝臓や胆道系疾患の時に上昇します。お酒の飲み過ぎや肥満、薬によってたくさんγ-GTPが作られ、血液中に漏れだして数値が上がります。また、胆管細胞が破壊されても数値が上がることがあります。
 
 難しく書いてしまいましたが、γ-GTPが高いときに最も考えられるのは、アルコールの飲みすぎです。これと併用して上記のAST・ALTが基準値上限のギリギリくらいでも飲みすぎだと判断できます。こういう場合は今よりも節酒を心がけるといいと判断できます。
 
節酒のポイント
 ●1か月の飲酒総量を減らす
 ●外での飲酒回数を減らす
 ●休肝日を設ける
 ●飲酒した記録をつけてみる
 
まずは自分の量を把握することが大切です。
 

AST・ALT・γ-GTとほかの検査値との組み合わせ

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AST・ALT・γ-GTPが全て基準値を超えていた場合は、主に飲酒が原因です。
 
これにコレステロールが高い場合は、お酒のせいではなく、お酒に伴うおつまみが悪い事が考えられます。それは、コレステロールは飲酒で影響を受けないからです。おつまみの質を上げるために、きのこ、海藻類、野菜類などの食物繊維を多くとり、魚介類や大豆製品をとると非常に食事の質、つまり栄養は良くなります。
 
中性脂肪が高い場合は、飲酒でも影響します。それに加えて夕食の過食、油脂の過剰、しめのラーメンなど糖分の過剰が考えられるので、総エネルギー量に気をつけてみてください。
 
冒頭にも言いましたが、肝臓は沈黙の臓器です。あまりにも異常値の場合は禁酒をお勧めします。禁酒をすると本当に数値は下がります。それだけ肝臓に影響を及ぼしているのです。さらに肝臓が悪くなってしまうと、栄養の代謝は行われにくくなってしまいます。そして栄養状態はどんどん落ちていってしまいます。
 
おつまみの質を変えたり、1週間を通して食事や飲酒にメリハリをつけたりするだけでも肝臓をいたわる事が出来ます。異常値だった場合は、数値を最低限基準値範囲に戻せるようにしてください。
 
飲むな!ではなく、まず、自分の数値を知ってどういうレベルかを判断できるようになれば、自分がどうするかの行動に繋がってくると思います。
【肝腎】と言うように肝臓は本当に大切な臓器です。健康診断の結果をもう一度見直してみてはいかがでしょうか。
 
 
担当管理栄養士:大嶋浩俊
 
 
参考文献
足立香代子「検査値に基づいた栄養指導」チーム医療(2009)
 
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